一般的なガス器具ではCB缶(カセットガスボンベ)は切り込みの位置を上にして使うようになっていて、切り込みを下にしたり頭を下げると生ガスが噴出して大きな炎が上がり危険です。
プレヒートパイプ付きのガスバーナーでは切り込みを下にしてわざと生ガスを出して使い、寒冷時でも高火力を確保することが出来ます。
目次
カセットボンベの内部構造
OD缶→CB缶変換アダプターを使って分離型ガスバーナーを使う場合は使い方に応じてCB缶の向きを固定する必要があります。
ところが市販のCB缶の向き固定器具を見つけることは出来ないため自分で工夫する必要があります。
ガスアダプターを使っていらっしゃる方は皆同じことを考えていらっしゃるようで キーワード「CB缶固定」で画像検索すると工夫した固定器具が見つかります。
分離型ガスバーナーでの使用例
ランタンプレヒート用ガストーチでの使用例
試作したCB缶固定器具
私も写真のようにいくつかのCB缶が転がらないようにする固定器具を作ってみました。
左から
1.変換アダプターにネジを切りアルミパイプをネジ止めして作ったもの
ガス変換アダプター専用で最も加工に手間がかかった力作です。
少し嵩張るのとガス変換アダプター専用ということで出番が無くなりました。
2.ステンレス串を曲げて作った固定器具
ダイソーのステンレス串を曲げてCB缶を挟めるようにしたものです。
少々見た目が悪いので作っただけでほとんど使っていません。
3.ステンレスブラケットと超強力磁石を使って作った固定器具
ここで紹介しているのと同じタイプですが38㎜のステンレスブラケットを使っています。
短いため曲げが難しく少し安定性に欠けるので50㎜のステンレスブラケットに変更しました。
4.ホームセンターのU字型金具を使った固定器具
他の方が紹介していたものが良さそうだったので作ってみました。
嵩張るのと取り扱いが少し面倒だったので作っただけでしまい込んであります。
ダイソーで作るコンパクトなCB缶固定具
最も使用頻度が高く使い勝手が良いと思われるダイソーのステンレスブラケットと超強力磁石を使った固定器具の作り方を紹介しています。
材料
50㎜ステンレスブラケット、超強力マグネット
熱収縮チューブ 又は ビニールテープ
熱収縮チューブは工具箱に転がっていたものを使いました。
ダイソーで売っているビニールテープを巻いても良いでしょう。
その他に瞬間接着剤かホットメルトが必要です。
作り方
万力があれば簡単で10分ほどで加工が出来ます。
ペンチで曲げるには硬いので万力が無ければ金づちで叩いてなんとか出来るかも知れません。
1.磁石の準備
磁石のNSを互い違いに取り付けるためパッケージから出した2枚の磁石をくっつけて外側にマジックでマークしておきます。
2.ステンレスブラケットを曲げ加工します
万力で締め付けて90度になっている部分を開きます。
開く角度は下の写真くらいで適当でOKです。
両端を逆に曲げてW字型にします。
万力で挟んで上を金づちで叩いて曲げました。
3.磁石の取り付け
マークした面が上になるように曲げたブラケットに磁石をくっつけます。
ここでCB缶にあて、曲げ具合を確認しておきます。
修正が必要ならこの段階で磁石を外して曲げ伸ばしをおこないます。
4.磁石の固定
裏側の穴からホットメルトか瞬間接着剤を充填して磁石を固定します。
5.熱収縮チューブ又はテープを巻いて固定
以上でCB缶固定器具の出来上がりです。
利点
省スペース
この固定器具の良いところはカセットガスボンベにくっつけておけばスペースを取らないことと好きな位置に取り付けられることです。
生ガスにも対応
通常切り欠きを上にして使うときは写真のように頭が上がる位置にくっつけて、生ガスを出す場合は下にくっつけて頭が下がるようにして使うことで最後まで生ガスを出すことが出来ます。
ランタンプレヒート用ガストーチで使う場合はランタンの大きさによってCB缶の角度を調整する必要がありますがその場合にも柔軟に対応可能です。
ダイソーで作る超簡単CB缶固定具
この記事を書いた後で超簡単なCB缶固定具を思いつきました。
材料費は僅か36円ですが立派に実用に耐えます、簡単すぎてちょっと頼りないのが玉に瑕です。
材料
材料は協力マグネットを使った押しピンです。
パッケージに6個の押しピンが入っていて3セット分になるので108/3で一つあたり36円で作れます。
他に糸と瞬間接着剤が必要です、私は太めのPEラインを使いましたが強めの伸びない糸なら何でもOKです。
作り方
1.糸でわっかを作る。
糸を折り返して7センチくらいのところを結びます。
2.わっかの両端に押しピンを結んで出来上がりです。
使い方
CB缶に写真のようにくっつけるだけで使えます。
横にすると見た目よりしっかりした足になります。
収納方法
缶の底にくっつけておけばCB缶と一緒に持ち運びが出来ます。
キャップの横にくっつけておくことも出来ます。