北朝鮮に目を向けるトランプ大統領

北朝鮮の人道支援見直しはトランプ大統領の関心が北朝鮮に向いた証か

しばらく静かだった米朝関係に新しい動きが出てきました。
人道支援に限って米国人の北朝鮮渡航禁止を解除するという北朝鮮制裁の緩和です。
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南北鉄道着工式は制裁の例外に…韓米が差し出した手、北は握るのか 12月22日(土)12時32分
新宿会計士さんのブログにこの件に関する詳しい論説があります。

このタイミングでなぜ米国が北朝鮮への人道支援を見直すのか

不思議なことに、米国が人道支援の分野に限ってではありますが、北朝鮮制裁を緩和する意向を示しました。また、韓国メディアは今月26日に実施される予定の南北鉄道連結工事の着工式を巡り、「米国の了解が取れた」などと報じているようですが、米国がわざわざ韓国による北朝鮮支援につながりかねない着工式の実施を認める(あるいは黙認する)というのも非常に不自然な話です。これについては、単に現在の米国に南北朝鮮を「成敗」するだけの余力がないという可能性もありますし、米国がわざと韓国を泳がせ、成敗できるタイミングをうかがっているという可能性もあると思います。

新宿会計士の政治経済評論

米国を中心とする国際社会の北朝鮮制裁を無視して、北朝鮮にすり寄り利益供与を図ろうとする韓国の動きが止まらないのに、なぜこのタイミングで米国まで制裁処置緩和のようなことをするのか。
ということです。

米国の朝鮮半島政策に影響を与える米軍のシリア撤退

つい最近、中東において電撃的なシリアからの米軍撤退発表という出来事がありました。
またシリアからの米軍撤退発表と同時にマティス国防長官の辞任も伝えられ、世界に大きな衝撃が走っています。
 米国議会の反発でシリア撤退のペースを落とすという報道もありましたが、マティス国防長官がアメリカ軍のシリア撤退命令書に署名したというニュースがありシリアからの米軍撤退の流れは決定したようです。
 これに続きアフガニスタンからの米軍撤退も発表されました、トランプ大統領は周囲の反対を押し切って米国は泥沼化した中東紛争から手を引くという公約を実行したことになります。
 在韓米軍の削減に強硬に反対していたマティス国防長官の退任と中東の件が片付いたことでトランプ大統領が朝鮮半島政策で動きやすくなり、米朝交渉が進展する可能性があります。
ハンギョレはこの件について次の二つの論説を発表しています

トランプ、シリアに続きアフガンでも「紛争撤退」…朝鮮半島への影響は

トランプがワシントン内の反対を押し切って中東紛争で“撤退”を貫くなら、これは朝米対話でもトランプの主導力が強まることを意味する。また、中東で米軍の軍事力撤収は在韓米軍問題にも長期的な影響を及ぼすと思われる。

ビーガン代表の対北朝鮮宥和メッセージは朝米首脳会談に向けた水面下での作業か

韓国と米国が21日、韓米作業部会を開き、南北協力事業の足を引っ張りかねない対北朝鮮制裁の問題を円満に解決した。スティーブン・ビーガン米国務省北朝鮮政策特別代表が、民間団体に北朝鮮への人道支援を許可する意向を示した発言に続くもので、米国が北朝鮮との対話再開に向けてエンジンをかけたという意味がある。ただし、米国の“小さな誠意”に、北朝鮮が応じるかどうかはまだ不透明だ。

米朝交渉で核撤廃の代わりに在韓米軍引き上げを持ち出す可能性

金正恩がトランプ大統領との首脳交渉に応じる可能性は未知数ですが、シリア問題でのトランプ大統領の手法を見ていると、北朝鮮の核撤廃と引き換えに在韓米軍の引き上げを提案することはあるかも知れません。
 その根拠は在韓米軍削減に反対していたマティス国防長官が辞任したことで もともと在韓米軍を削減したかったトランプ大統領の動きを止めるものがいなくなったのと、北朝鮮のメッセンジャーと化した文大統領に見切りをつけているからです。
 北朝鮮に騙されて経済制裁までを緩める過去の米国大統領と同じ轍を踏むような愚は犯さないでしょうし、 この機会に信頼できない韓国から米軍を引き上げていざという時には遠慮なく北朝鮮を空爆するという冷徹な戦略を考えている可能性もあります。
 

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