ダイヤモンドプリンセスの感染状況は貴重なデータ
大型クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号で新型コロナウイルス感染が蔓延し2020年2月27日現在で乗客乗務員合わせて約3700人中705名の方が陽性になり4名が亡お亡くなりになっています。
運悪くこのクルーズに参加されて長期間不安の中で隔離生活を強いられた乗客と乗務員の方々には「お気の毒でした」としか申し上げる言葉がありません。
日本のマスゴミはこの件で防疫に不手際があったことだけを取り上げて嬉々として日本をおとしめ政権を叩く報道だけを繰り返していますが、実はダイヤモンドプリンセスの状況は疫学上貴重なデータでもあるのです。
国外向けだけに発表されている国立感染症研究所のデータ
奇妙なことに国立感染症研究所という我が国の研究機関が英語でダイアモンドプリンセスのケースについて英語で詳細なデータを発表しているのですがこの件に関する日本語のページは存在しないようです。
Field Briefing: Diamond Princess COVID-19 Cases
おそらく、ダイヤモンドプリンセスのケースに関して客観的で詳細なデータを発表すると「隔離されて感染した人を実験材料として扱うつもりか」などと左巻き知識人からクレームがくることを恐れてのことだと思いますが、まことに残念で下らない配慮です。
チャイナ武漢では都市全体がダイヤモンドプリンセスに似た状況に陥っていると考えられますが、支那共産党が軍の情報部隊まで投入して情報隠蔽を図っているため正確なデータが公表されることはありませんから、ダイヤモンドプリンセスのけーすは実に貴重なデータなのです。
ダイヤモンドプリンセスのケースから日本の潜在的感染率を推定する
見逃している潜在的感染者数がどれだけいるのかを把握するのは非常に困難です。
例えば「日本には既に数万人以上の感染者がいるに違いない」という主張を明確に否定する根拠はありませんからそのような噂が蔓延すれば各地でパニックがおきることも考えられます。
ダイヤモンドプリンセスでは感染者の見落としがほぼない
ダイヤモンドプリンセスのケースには世界的な注目が集まり後手後手であったにしろ手厚いサポート体制がありましたから、下船時の検査が陰性であったとしてもその後のトレースで感染者であることは把握されます。
普通は潜在的感染者が重症化してから陽性と判定されることも多くありますが、ダイヤモンドプリンセスは潜在的感染者も含めて感染者数の見落としがないという貴重なケースなのです。
致死率と死者数から感染者数が逆算できる
正確な感染者数が把握できる集団があれば標準的な致死率がわかります。
ウイルスによる致死率はウイルスの種類によってだいたい決まっています。
致死率の変動要因は年齢・健康状態・遺伝子特性など対象者の特質によるものと医療体制がどれほど整っているかという外部環境で、そのどちらも統計的に見積もることができます。
つまり、新型コロナウイルスの致死率がわかれば死者数からおおよその感染者数を逆算できるということです。
もしその集団に高齢者が疾患を抱える人が多ければ一般的な致死率はそれを考量して調整することができます。
普通の国では新型肺炎による死者数は正確に把握できる
チャイナや北朝鮮などを除いた普通の国で新型肺炎による死者数が実際の数と大きく異なることはありません。
何故なら死亡時には医者が必ず死因を特定するので、新型コロナウイルス感染が陽性でなかった人でも死因が肺炎やコロナウイルス特有のものであれば厳密にウイルス検査をするからです。
もし、それを見逃せば医療従事者自身の感染リスクとなるので保身のためにも厳密な検査が実施されます。
ダイヤモンドプリンセスで感染した人の致死率
2020年2月28日のダイヤモンドプリンセス感染者数は705名、死者数4名ですから致死率は 4 ÷ 705 ≒ 0.0057 (0.57%)となります。
幸い死者数がそれほど多くないので統計的データとしては誤差が大きくなりますが新型コロナウイルスの標準致死率としては世界で最も確からしいデータです。
クルーズ船の乗客は高齢の方が多いので一般社会の年齢構成より致死率が高めに出る傾向がありサンプル数が少ないので切り捨てて標準的な致死率0.5%とすれば日本の潜在感染者を算出する目安として使えるでしょう。
日本の推定潜在感染者数 2020年2月28日のデータ
潜在感染者数(致死率逆算感染者数) = 死者数 ÷ 0.005
順位 感染者数、死者数、潜在感染者数
第01位 78,824人、2,788人、557,600人 China(チャイナ)
第02位 2,022人、13人、2,600人 South Korea(韓国) ↑ △
第03位 705人、4人、800人 Others(ダイヤモンドプリンセス) ↑ △
第04位 655人、12人、2,400人 Italy(イタリア) ✖
第21位 270人、26人、5,200人 Iran(イラン) ✖
第23位 214人、4人、800人 Japan(日本) △
〇 公表感染者数と致死率逆算感染者数がほぼ等しい
△ 致死率逆算感染者数がやや多い(多少の見逃しあり?)
✖ 致死率逆算感染者数が異常に多い(医療崩壊または検査不足)
※前回チャイナの省別データを使ってみましたがチャイナ公表値はあてにならないので国単位の集計にしました。
日本の潜在感染者数は800人なので見逃しはありそうですが、チャイナからの渡航者を全面禁止していない割には安心できる数値ではないでしょうか。