SOTO ST-310 は残念な製品

父の不在が絶望的な製品を生むという記事の中に興味深いフレーズを見つけました

「手持ちの技術から思いついたアイデアをそのまま製品化してしまったような、残念な製品」

このフレーズを見て3年前に買ったSOTOのST-310が頭に浮かびました

このシングルバーナーはデザインに惚れて購入し、他の方のレビューを見てバルブの開閉時に火傷しないようにシリコンチューブも取り付けました。

しかし、

電子着火ボタンの位置が悪すぎて五徳が冷えているときしか使えない

五徳の足にシリコンチューブを嵌めていても素手でバルブを操作すると火傷しそうになる。

の二大欠点のせいでキャンプシーンでは使いづらく、たまに家で触って楽しむだけの品物になってしまいました。

寒冷時に強いという謳い文句も単に他のメーカーが過熱の危険性から避けている燃焼部とガス缶の距離が近すぎる配置のせいで、熱くなったガス缶の接続部から熱が伝わるせいでガスボンベが温まる効果があることを過大表示しているに過ぎないように思えます。

ST-310の斬新なデザインは良いのですが、このメーカーにはユーザーの声を大切にするという姿勢が欠けているように感じます。

思わず飛びつきたくなるデザインのせいか、メーカーのステマ(単なる邪推です)によるものか日本国内ではこの製品を評価するブログも多く、いまだに使えるシングルバーナーとして高い評価を得ています。
しかし、同じく長期間愛されているイワタニカセットガス ジュニアの中華製コピー品が溢れているのに対してST-310の類似品はひとつもないというのがST-310が実用性に欠けるというグローバルな評価を如実に示しているのではないでしょうか。

最近になって着火ボタンを押しやすくするアシストパーツなるものを発売したりしていますが、ユーザーのことを考えるならば標準装備にするべきですし、バルブと着火ボタンの位置をほんの数センチ前に出せば収納性を損なわずにユーザーが火傷をするリスクを減らすことが出来るのにそのような修正をせず売れる限り売り続ける点が「ユーザー の使い勝手よりメーカーの利益が大切」というメーカーの姿勢を示しています。

最近ガソリンバーナーを新しく購入する機会があったのですがこのST-310の状態を見てSOTOのガソリンストーブには手を出す気がせずMSRのドラゴンフライとうぃすばーライトインターナショナルを選択しました。

マゾンのレビューにもSOTOのサポートに対して失望したという意見がちらほら見られます。

SOTOには売れる製品を発想できる優秀なデザイナーは居るのでしょうが会社にユーザーを大切にする視点が欠けているのでしょう。

MSRの液燃バーナーなどは同じシリーズでもユーザーの安全につながることならためらいなく改良のための変更をおこなっていますが、それが世界的なユーザーの支持を得ている根本的な原因だと思います。

SOTOもMUKAというユニークなガソリンバーナーを発売し今のところ好調に売れているみたいですが、ガソリンバーナーはガスバーナーに較べて危険性の高い道具です。
MUKAによってユーザーの安全より会社の利益を追求するSOTOという会社の体質が表面化しSOTOシリーズ=日本製ガスバーナーの評価を損ねることにならないかと、ちょっと気になります。

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