コールマンのツーバーナーやガソリンランタン286A をケロシン化して遊んでいるとどうしても灯油ランタンの金字塔ペトロマックスが気になるので、とりあえずペトロマックスの中華製コピー品を買って遊んでみることにしました。
購入したのは金球杯のランタンですが、おそらくシーアンカー、バタフライ等のメーカーのものもほぼ同じだと思います。
Amazonでの最安値は4,850円からありますが最初はちょっと不安なので出荷チェックとうまく転嫁できない場合のサポートをしてくれるという次のショップに注文しました。
中国語の取扱説明書に加えてショップの日本語説明書があったのでそれを読みながら、早速届いたランタンに灯油を入れてマントルを装着しました。
このランタンには立派なプレヒート用バーナーがついていてそれを使ってプレヒートすることも出来るのですが最初はマントルを空焼きするためにアルコール皿にダイソーの注射器型スポインドでアルコールを満たして点火しました。
アルコールに点火するとアルコールが大きな炎を上げて燃え、マントルもゆっくり燃えていきます。
ちなみにこのランタンのバルブはストッパーが無く何回転も回すことが出来ますがつまみの突起を上にしたら閉で下にしたら開になりノズルに差し込まれた針が引っ込んで灯油が出る構造になっています。
ショップで圧の漏れチェックと圧力計の調整は済んでいるので圧力計を見ながらポンプを動かして圧力1まで加圧して、アルコールが消えかけた頃にバルブを開いて灯油に点火しましたが、
ん???、全然明るくならない。
コールマンの286Aのバルブを半分開いてないくらいの燃焼状態でそれ以上は全然明るくなりません。
夜も遅かったので次の日にショップにメールして症状を伝えたところすぐに返信がありチェックポイントの説明とランタンのあるところで電話してくれとの回答をもらいました。
その日の夜になって教えてもらった通りにチェックをして、それでも明るくならないのでランタンに点灯してショップの担当者に電話して確認したところジェネレータに亀裂があり灯油のガスが漏れているのだろうということで翌日にパーツを送付してもらうことになりました。
点検済みと言ってもジェネレータの亀裂は実際に点灯してみないとわからない部分ですし点灯してしまえば新品とは言えなくなる訳ですからショップの非を責めることも出来ません。
サポート無しのショップから購入したランタンで同じ不具合があったら返送&返金しか無いのですから徒労感だけが残るので、素早い対応とすぐに交換用のジェネレータを送ってくれるというショップの対応は有り難く思いました。
数日後に届いた新品のシーアンカー製ジェネレータに交換して点灯したところ、評判通りコールマンの286Aより明るく輝き始めて一件落着となりました。
もともと、色々と弄ってみたくてこのランタンを購入したのでいきなりジェネレータを交換したり出来たのは私にとってはラッキーなことでした。
シーアンカータイプのランタンを触っていて気付いたこと
ノズルの針は必要・不要?
写真のバルブについているジェネレータの中を通る棒の先には針が付いていてバルブを閉めた時にはノズルの穴から少し飛び出して穴をクリーニングしてくれるようになっています。
バルブを閉めた状態でランタンの上を外した時にこのノズルの上面から出た針に物をぶつけると針の先が曲がって、一度引っ込んだ針が出てこなくなってしまうので面倒だ。
また針の出し入れを繰り返すことで穴の径が変わってしまうのでこのクリーニング針は必要ないという意見もあります。
交換用のジェネレータと一緒に替えのノズルも送ってもらったので三つのノズルを並べて顕微鏡で見たところ穴のふちにバリが残っていてバリをきれいにすると灯油が吹き出す量が変わってしまう状態でした。
(ノズル穴の比較写真 金球杯の刻印×1、シーアンカーの刻印×2)
バルブを回してクリーニング針が出入りするくらいの回数で「穴の径が大きくなってしまい不調になる。」という意見があるのは不可解だったのですが針の出入りでこのバリが取り除かれることで燃焼状態が変わってしまうということならあり得ることです。
その場合はバリが取れて穴が綺麗になった状態で再調整して最適な燃焼状態になるようにするのが良いと思います。
針の調整
パイプの片側を潰した針の付いた部品を回すためのツールが付属しています
このように手でツールを回して部品をバルブから出ている棒の先端にねじ込みます。
この時ネジが止まるまでねじ込んでしまうと針が引っ込み過ぎになるので針の高さを見ながら丁度良い位置になるように回して調整します。
空焼き時に気を付けること
金球杯、シーアンカーのマントルは下のリンクのようにガスランタン用マントルと同じ提灯型をしています。
このマントルは最初は大きいのですが空焼きをするとかなり縮んでしまい、空焼き後の点火時に圧力を高くすると穴が空いてしまいます。
写真は空焼き後に圧力1にして点火したときに大きな穴が空いてしまったマントルです。
これほど大きな穴ではありませんが最初に使ったマントルも底に穴が空いてしまっていたのでこのマントル固有の問題ではなくこのタイプのマントル全般の弱点なのではないかと思います。
上手なマントルの空焼き方法
マントルに火をつけてマントル全体が灰のように白くなってもまだマントルは柔らかく、灯油に点火して温度が上がってから縮んで硬くなります。
この時に圧力が高いとマントルに穴が空く可能性が高いので最初は圧力を低めにして灯油に点火するとうまくいく確率が高くなります。
お勧めのマントル
下のマントルはケロシン化したコールマン286A用に買っていたものですが、こちらの方がシーアンカーのマントルに較べて空焼き後の体積が倍くらい大きくなり格段に明るくなります。
ただし大きいマントルを使うときはタンクの圧力を上げないとマントルの温度が下がってしまうためマントルに合わせて圧力の調整が必要です。
このマントルを明るく輝かせるための圧力は1.5でした。