放射温度計を使って石焼き芋を焼く

放射温度計が石焼き芋を焼くのにとても役立つことを発見しました、放射温度計を石焼き芋のためにだけ買っても後悔はしないでしょう

(追加情報)

最初に紹介した放射温度計は一か月ほどして100℃付近で10℃以上の誤差を生じるようになってしまいました。
寒い季節になって室内温度が10℃近く下がったせいかとも思いますが環境を変えても誤差が変動してどうもあてにならないので新しく少し高価なタイプを買いました。
この新しいタイプは熱電対で1000℃までの温度が測れるのと放射率の設定が可能で光沢のある金属面でも正確に温度を測れるようになっています。
わざわざ放射率を設定して正確な温度を測ろうとすることは殆どないと思いますがそういう機能がついているだけでも随分と安心感が違います。

新しく買った放射温度計

 

誤差が大きくなって使わなくなった放射温度計


放射温度計は意外に料理向き

キャンプ用ストーブの温度を測ってみようと思って少し前に買った放射温度計ですが測定対象がある程度大きくないと正確な値が出ないため、一番知りたい燃料パイプ付け根等の温度は対象が小さすぎて測れませんでした。

また、アルミ製コッフェルのように反射率の高い容器の温度を測る時も大きな誤差が出ます。

測定部を直接お湯に入れて測る温度計で98.2℃の時も

この時の容器の温度を放射温度計で横から測ってみると58.6℃と、かなり低い温度が表示されてしまいます。
(上からお湯を直接測れば±5℃以下の誤差で温度測定出来ます。)

接触式温度計と放射温度計の比較

この二つの温度計の性格を較べると次のようになります。
高価な放射温度計を使えば設定次第でステンレスやアルミの表面温度もある程度正確に測れます(ただし対象に合わせていちいち設定を切り替えるのは面倒です)下記はこの放射温度計限定の話です。

1.普通の接触式温度計

(購入の動機)

水の温度測定と料理に役立てるため

(長所)

液体や煮えた野菜など測定部に密着出来る対象であれば温度が正確に測れる。

測定部を差し込めれば内部の温度が測れる。

(短所)

温度表示が安定するまでに数十秒の時間がかかる、手早く温度をチェックしたいときにはこの時間待ちが苦痛。

金属の表面温度など測定部との接触面積が小さい場合は熱が伝わりにくく誤差が大きい。

2.放射式温度計

(購入の動機)

シングルバーナーの過熱等キャンプ用火器の動作状態をチェックするため

(長所)

温度表示が安定するまでの時間が短い(数秒)、忙しい作業の時にとても便利

直接触れない部分の温度や金属表面の温度が測れる(磨いたアルミなど反射率の高い面を除く)

(短所)

磨いたアルミなど反射率の高い面の温度は正確に測れない

距離が離れるほど必要な測定面積が広くなりシングルバーナーの燃料チューブの温度は正確に測れない。
(ガス缶の温度なら数センチまでちかづければかなり正確に測れます)

 

シングルバーナーにヒーターを載せた時に燃料チューブが過熱するのが心配でしたし、実際に中華製シングルバーナーの燃料チューブが炎上することもあってシングルバーナー使用中の燃料チューブ温度を測るために買った放射温度計でしたが当初の目的に使えないことが判ったのであまり活躍の場がありませんでした。

ところが、

実際に使ってみると放射温度計のほうが料理に向いているのではないかと思えるようになりました。

例えば油の温度を測るのに接触式の温度計を使えば正確に測れますが、デジタル表示温度計の測定部を油の鍋に挿して数十秒も待つのはあまりやりたくはありません。
それくらいなら油に落とした衣の状態で温度の見当をつける方がよほど実用的でしょう。

ところが放射温度計なら30センチくらい離して油の表面に向けるだけで数秒で温度が判ります、最大10℃程度の誤差がある場合もありますがランダムな誤差ではないので目安として使えば十分に役立ちます。

(閑話休題)

石焼き芋の作り方に関するサイト

石焼き芋が美味しい季節になりました、Webでホームセンターで入手できる小石を使えば本格的な石焼き芋が出来るという記事を見つけたのがきっかけでした。
探してみると沢山の人が石焼き芋に挑戦しています。

石焼き芋

石で焼きます!まさしく【石焼き芋】

決定版!家庭でできる石焼き芋の作り方

「石焼き芋」挑戦記♪

ソロストーブ / Solo stove とクッカーを使った”石焼き芋”の作り方

参考にしたのは最後の「ソロストーブとクッカーを使った..」というリンクでした。

他の記事に「石を加熱してから芋を埋める」というやり方も書いてありますが、この記事を見ると「冷たい石に芋を埋めて加熱する。」方法でとても美味しい焼き芋が出来たと書いてあったのでどうせなら簡単なほうが良いと思ってこの方法でやることにしました。

最近のガスコンロは殆どそうだと思いますが、我が家のガスコンロにも過熱防止機能がついていて空炊きをすると自動的に火が小さくなったり消えたりしてしまい水の入っていない鍋を一定の火力で長時間加熱するということが出来ません。

何度も消える火を再点火しながら冷たい石と芋を入れた鍋から始めて一度は美味しい焼き芋が出来て家内と犬たちが大喜びしてくれたので、欲張り根性を発揮して石と芋の量を増やして再チャレンジしたところさっぱり石の温度が上がらず生焼けになってしまいました。

家庭用ガスコンロで石焼き芋を作るコツ

それから鍋を変えたりケロシンストーブを使って強火で連続加熱してみたりと色々とやってみた結果わかったのが次のようなことです。

材料の揃え方等については他の方が判り易く説明されているので上のリンクを参考にしてください。

鍋に冷えた石と芋をいれて加熱するのは焚火のような柔らかい炎、または空炊きで火が消えないカセットコンロの弱火を使う場合に限る。

これがひとつのポイントでした、石は一旦熱せられると冷めにくいのですが沢山石を入れた鍋を強火で加熱しても中央の石の温度はなかなか上がりません。
そのため過熱防止機能のあるガスコンロで再点火を繰り返しながら沢山の石を入れた鍋を10分以上熱しても中央の石はまだ手で触れるくらいの暖かさにしかなりません。
最初たまたま上手くいったのは芋の下の石が少なかったため下の方の芋が熱くなり芋から出た水分の水蒸気で上の石が加熱されたためだと思います。

過熱防止付きガスコンロを使う場合は石を混ぜながら100℃以上に加熱して、別の鍋に移しながら石と芋を重ねて弱火で1時間弱加熱(保温)する

私は大きめの中華鍋で石をかき混ぜながら120℃程度に熱してからお玉を使って石を別の鍋に移しながら石と芋を交互に重ねて保温加熱しました。
このようにすれば短時間で石を高温に加熱でき美味しい石焼き芋を確実に作ることが出来ます。
熱した石の温度について150℃が良いと書いてあるサイトもありました。
石焼き芋は70℃程度の温度で長時間芋を加熱することで美味しくなるということです、熱した石の間に芋を入れた時は石の熱が芋に奪われて丁度70℃くらいに落ち着くようにするためには石と芋のバランスと石の温度を加減する必要があります。

1.中華鍋等頑丈な鍋でかき混ぜながら強火で石を100℃以上に加熱する

木のへらなどで石をかき混ぜながら過熱すれば短時間で全ての石を均一に熱することが出来ます。
120~150℃くらいに加熱しておけば大きく失敗することもないと思いますが
石の量が多く温度が高すぎて芋の温度が100℃近くまで上がるとふかし芋と同じになってしまうので石の量と温度で出来上がりが変わってきます
さらに美味しい焼き芋を追及する場合は御自分の環境に合わせた石の温度調整がポイントです。

ここで放射温度計が大活躍します、石の表面に向けて測定トリガを引けばわずか数秒で石が何度まで加熱されているかわかるのでより美味しい焼き芋を作るためのデータが取れるというわけです。

2.お玉を使って石を別の鍋に移しながら石の間に芋を埋める

家庭用コンロでは鍋の温度が上がりすぎると火が消えるので保温加熱する鍋は蓋がきっちり閉まる熱伝導の良いアルミなどの材質が向いています。
お玉を使って他の鍋に移し替えると熱い思いをすることもなく石と芋を簡単に重ねることが出来ます。

3.弱火で1時間弱鍋を保温加熱する

家庭用コンロの過熱防止機能は鍋の底の温度が上がりすぎるとセンサーでそれを検出して火を消してしまいます。
出来るだけ火を絞って鍋の底の温度が上がりすぎないようにすれば何度も再点火を繰り返さなくて済みますので弱火にして加熱し、火が消えたら再点火しながら一時間ほど待てば美味しい石焼き芋の出来上がりです。
対流型石油ストーブを使っていらっしゃる方はストーブの上に1時間ほど鍋を載せておくのも良いでしょう。

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