ヤフオクでBialadin MODEL 310を安く手に入れたと思ったら..

ヤフオクで英国製ケロシンランタンBialadin MODEL 310を11,500円で落札しました。
商品詳細を見て整備すれば使えると思ったので喜んでいたのですが、届いたランタンを整備して点火しようとしたら思わぬ落とし穴が...

テスト点火での悲劇

ポンプカップを交換して、一通りクリーニングして綺麗になったので早速マントルを取り付けてプレヒート皿にアルコールを満たして点火...

続いてバルブを開いて加圧すると

タンクの下が灯油まみれに...

この時点では通常の整備でバルブ周りのネジを締め直せばいいと、気楽に考えていました。

タンクからバルブを外してみるとガスケットが欠けていたので除去して液体ガスケットを充填して締め直し、ジェネレータのネジも緩んでいたので締め直して再度加圧してみると、まだタンクの下が灯油まみれに...

タンクを良く調べて見ると予想外の出来事が...

タンクの亀裂から灯油が漏れている orz

余談ですが、ケロシンランタンのメリットはこのような場合も漏れた灯油をふき取るだけで済むことです。
これがガソリンなら大参事になっていたと思います。

真鍮製のカラーやベンチレーターに割れがあるのを見たことはあるので、当然あり得ることなのでしょうがこれは精神的ダメージが大きかった。

「出品に際してい何もテストしておりませんので整備が必要であると思います。」

整備が必要というレベルじゃないよ、これはジャンクっていうの、ジャンク。

出品者は良い人で発送も早く梱包も丁寧だったので故意による説明ミスではないと思います。

ヤフオクなので想定内の出来事ではありますし何とか修理して使える可能性もあるので後悔はしていませんが、ちょっと悔しかったのでここでネタにさせて貰うことにしました。

考えて見ればバルブをタンクにねじ込む部分のガスケットを欠けたまま取り付けていたり、ジェネレーターの締め付けがゆるかったりと「大事にしていたランタン」にしては妙に違和感がありました。

出品者に連絡したところ所有者も購入しただけで実際には使っていなかったそうで以前の所有者がこの状態を隠して売りに出したらしいです。

クリーニング

分解したバーナーとヒートカップ

ジェネレータ―

バルブ周り

磨いたバーナー部品とヒートカップ

組付けたバーナー

クリーニング後の状態

喜び勇んで点火、この時はまだ灯油漏れの悲劇に気が付いていません

灯油漏れを防ぐためバルブ周りの分解整備

「大切に保管していた」という割には何故かガスケットが欠けたまま組付けられていた

ガスケットを綺麗に除去し液体ガスケットを塗布して再チャレンジ

タンクの割れを見つけるまでの展開は精神的ダメージが大きくて写真に記録するのを忘れていました(笑)

さてどうやって修理しましょうか。

ハンダ付けで修理

真鍮を補修する場合ロウ付けなら強度もあり磨けば真鍮に近い色になって綺麗に仕上がるのですが1000℃まで熱する必要があります。
補修する部分がタンク上部と底板の継ぎ目なので温度による影響が心配ではんだ付けで修理してみることにしました。

補修に使ったのは写真のガストーチです。
このガストーチはライターと同じガスを充填して使うタイプです。
タンクのハンダ付けにはちょっと火力不足かなと思いましたが、とりあえず局部的に加熱できるこのガストーチを使ってみることにしました。

結果、思ったより簡単にハンダ付けが出来ました。
このガストーチは値段も安くなかなか優れモノだと思います。

まず割れ目に沿ってやすりでV字型に削り表面をきれいにするとともにハンダが流れ込むスペースを作り、フラックスを塗ってガストーチで熱しながらはんだを流すと簡単にハンダ付け出来ました。
この後タンクに圧をかけてテストして燃料漏れなく補修できていることを確認しました。
真鍮製のタンクは思ったより簡単に補修が出来ることが判って良い勉強になりました。

ペイントを剥がしてブラス仕上げ

ついでにステンレスたわしで擦って塗装を完全に剥がしました。
真鍮製タンクは磨けば綺麗になるからいいですね、鉄製のタンクだとこうはいきません。

補修した部分です、もっと磨いて平らにしても漏れないと思いますがあまり気にならないし磨き過ぎて灯油が漏れても困るのでこのままで使うことにします。

再点火

組み上げてプレヒートカップにアルコールを10ml注いで点火しました。
洗ったばかりで水分が残っているため水蒸気で曇っています。

マントルは最初につけたものが壊れずに残っています。
コールマンと違い分解掃除してもマントルが壊れにくいのがこのランタンの特長です。

無事に輝いてくれるようになりました。

Bialadinのランタンについて「やさしい光」と評しているのを見たことがありますが
確かに「やさしい光」というか、はっきりと言えば「あまり明るくない」というのが正確な表現です。
どちらかと言えばキャンプで使うよりコレクションとして手元に置いて楽しむタイプのランタンだと思います。

U字型のマントルを使ってみたらかなり明るくなりました。

 

 

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