ガス詰替えアダプタ

[内容]色々なタイプのCB缶からOD缶へガスを詰め替えるためのガス変換アダプタについてテストして安価なツールで簡単確実にガスの詰め替えを行う方法を模索します。

※ここに記載している内容は自己責任でガスの詰め替えを行う人のための参考情報です、不用意なガスの詰め替えには危険が伴うことをご理解ください。

|中国から届いた最もシンプルなガス変換アダプタ($1.77 + $1.77)

ガス変換アダプタのテスト用にいろんなパーツをアリババで注文してその一部が注文から10日で届きました
これはOD缶↔CB缶の詰め替え用で最もシンプルなタイプでアマゾンでも入手することが出来ます。

Aliexpressとの価格にかなり開きがあります、人気が出てくるとアマゾンで注文した方が安く買えるようになったりして
「アマゾンで注文しておけばよかった。」と後悔することもあるので最近はどちらもチェックするようにしています。

この二つは真鍮とアルミの部品で使い方は同じです、
Aliexpressの価格なら気軽にポチることができるのでどちらの方がガスを速く詰め替えることが出来るかの比較をしてみるために同じタイプを注文しました。

後で使い較べてみてレポートします。

|ねじ込み式のガス詰め替えアダプタ(OD缶↔OD缶)

もうひとつ注文しているのが下のタイプです、これもAliexpressに注文した方がお得でした。
上の詰め替えアダプタはCB缶からOD缶への詰め替えに対応していますが、これはOD缶からOD缶への詰め替え用です。
例えば110gのOD缶を再充填する場合に使えます。

ねじ込みタイプについてはレビューでの評価が大きく割れていて「ガス漏れが酷くて最低の商品だ」という意見と「注意して使えばとても便利」とういう2つの意見がありました。
ということは「うまく使えば役に立つがちょっと使い方が難しい。」ということだと思います。

最初にアマゾンでバルブの無いねじ込み式アダプタのレビューを読んだときには「全然使い物にならないのか。」と思ったのですが後から考えてみると「OD缶の構造からして、このタイプがバルブ付きのアダプタより使いやすいかも知れない。」という気がしてきました。
使いやすいというのは「誰でも簡単に使える。」という意味ではなく「ちょっとしたコツを掴めば簡単確実に使える」という意味です。

このアダプタとOD缶用の機器をCB缶で使うアダプタを下写真のように組み合わせて使えばCB缶からOD缶への詰め替えに使うことも出来ます。

|バルブのついたレビュー高評価のガス詰め替えアダプタもあります


アマゾンには上のような高評価のCB缶対OD缶の詰め替えアダプタもあります、「とにかく簡単に詰め替えが出来ればOK。」という方にとっては最もお勧めでしょう。
このタイプはCB缶対OD缶とOD缶対OD缶の2種類があるので注意して下さい。

ガス缶を年に何十本も消費するユーザーならばこのような詰め替えアダプタを使うのもありだと思いますが、
殆どキャンプに行かず道具弄りが趣味の私はシンプルで安価なツールで詰め替えが出来ることに興味を惹かれます。

 

|シンプルなガス変換アダプタの比較

最初に届いたシンプルなガス変換アダプタは、ライターガスボンベのアタッチメントのようにボンベのノズルの間に挟んで上から押し付けるだけの簡単な使い方で、アルミ製と真鍮製の2種類です。

そのどちらが使いやすいかを較べてみました。

結果を先に書いておくと真鍮製のガス変換アダプタの方が抜き差し時のガスの漏れが少なくOリングが外れることもなくて使いやすいと感じました。

|真鍮製ガス変換アダプタ

使ってみて最初に思ったのは「あれ、OD缶側のノズルが入らない。」ということでした
下写真はCB缶を上に挿して力を入れて押し込んで抜いた後の状態です、OD缶のバルブは自力でガスが漏れない位置までこのアダプタを押し上げてくれますがその後少し力を入れて引っ張らないと抜けません。
アルミ製のガス変換アダプタも同じできっちり嵌ることでガスの漏れを防ぐようにしているのかと思います。

|アルミ製ガス変換アダプタ

こちらの方はCB缶側のOリングを上に載せて使うようになっています。
そのせいでしょうか缶を押さえる時と話すときに「プシュッ」と音がして多少ガスが漏れました。
またOリングを無くしやすいのもマイナス評価です。

|ガス詰め替えアダプタを使うときの注意

1.火の気のない風通しのよいところでおこなう

慣れれば殆どガス漏れもなく詰め替えすることが出来るようになりますが、万一を想定して風通しの良い火の気がないところで作業して下さい。

2.ガスを充填するOD缶は空のものを使い、OD缶を冷やしCB缶を温める

空のOD缶を冷蔵庫に入れて冷やしておけばCB缶は手で温める程度でうまくいきます。というかCB缶を手でしっかり押さえる必要があるので自然に温めることになります。
元のガスが残っているOD缶にCB缶のガスを充てんする場合はOD缶を冷蔵庫か氷水で冷やしておくなどの対策をしておかないと時間をかけても生ガスが下におりて行きません。
ガスランタンBRS-55のテストをしていて気が付いたのは同じ気温でOD缶とCB缶のガス圧力はかなり異なるということです。(メーカーやガスの種類にもよります。)
ですから下のOD缶を空にしておかないとOD缶のガスがCB缶のガスが降りるのを邪魔することになります。
後で紹介するねじ込み式の詰め替えアダプタでOD缶からOD缶へガスの詰め替えをやってみた時には下は室温のOD缶で上のOD缶を手で温めるだけで数分でガスを詰め替えることが出来ました。

3.ガス缶を置いたテーブルの前に座って両肘をつき両手でガス缶を押さえる

このアダプタを使うときは少なくとも数分間はガスが漏れないようにCB缶を押さえ続ける必要があります。
慣れれば自分なりの楽な姿勢で作業出来ると思いますが、最初は両肘をついて両手でCB缶を押さえる姿勢を取ると楽に長時間CB缶を押さえることが出来ます。

|ねじ込み式詰め替えアダプタ

下写真のねじ込み式アダプタを使えばOD缶からOD缶へガスを詰め替えることが出来ます。

「Oリングが片方しかついていなかった。」というレビューを見かけたので早速チェックしてみましたがちゃんと両方とも入っていました。

 

|ねじ込み式詰め替えアダプタを使ったOD缶からOD缶への詰め替え

丁度空になったOD缶と中身は残っているけれどもバルブの部分が錆びたOD缶があったのでこの詰め替えアダプタを使ってガスの詰め替えをやってみました。
多少のガス漏れはありましたが思ったより簡単に出来ましたが

ちょっと緊張して写真を撮るのを忘れていたので下はその後CB缶とOD缶でやってみた時の写真です。

※プライヤーは必須です

とりあえず練習と思い、室温の空のOD缶を下にしてガスの残ったOD缶を上にしてアダプタで繋ぎます。

|ねじ込むときの手順

(注意)バルブがないのでアダプタを完全にねじ込んでしまうとガスが勢いよく噴出してしまいます。
1.最初に下のOD缶にゆっくりとアダプタをねじ込みガスの漏れる音がしたら少し戻します。

2.アダプタが回らないようにプライヤーでしっかりと掴んで上のOD缶をゆっくりとねじ込んでいきます。

3.ガスの漏れる音がしたらそのまま、反対側の下のガス缶を半回転程ねじ込みます。

4.今度は上のガス缶を半回転というように交互に手早くねじ込んでいきます。

慣れれば3のところからプライヤーを離して両方の缶を掴んでねじ込んでもOKです。

ねじ込み式ののアダプタでは上下のガス缶がしっかりと繋がっているので時々振ってみることでガス缶に残っている生ガスの状態を確認することが出来ます。

|取り外すときの手順

(注意)取り外すときにいきなり片方のガス缶だけを外すと生ガスが噴出するので慌てず慎重に作業する必要があります。

1.まずプライヤーでアダプタをしっかりとつかみガス缶を宙に浮かせます。

2.充填した下のガス缶をゆっくりと回してネジをゆるめ、ガスの漏れる音がしたらガス漏れが止まるまで少し戻します。

3.次に上のガス缶をゆっくりと回してネジを緩めガスが漏れる音がしたら少し戻します。

4.後は手早く半回転くらいづつ交互に回してネジを緩めてガス缶を取り外します。

|OD缶に詰め替えアダプタやガス器具を付け外しするときのガス漏れについての考察

OD缶で色々なガス器具を使っている方は気が付いていると思いますが、OD缶にねじ込むときに一瞬ガス漏れの音がする器具と、殆どガス漏れの無い器具があり、脱着時にガス漏れをおこす器具とおこさない器具の差を見つけるためにはまずOD缶のバルブ構造について調べて見る必要があります。

|OD缶のバルブ構造

イワタニプリムスのサイトでわかりやすくOD缶のバルブ構造を示している図を見つけました。

(イワタニプリムスのサイトから引用)

上の図を見ていただくとわかるように器具をOD缶に取り付けるときにはネジを締め込んでいくとまずOリングでガスの通る経路がシールされ、Oリングがかなり潰れてから器具側のピンがガスカートリッジの弁を抑えてガスが器具に流れ込むという順番になります。

ピンが弁を押し込んで開く前にOリングとCB缶の口が接触してガスをシール出来ている機器は脱着の途中でガス漏れが起きず、ピンが弁を押し込んで開いてもOリングとCB缶の口の間に隙間があればガス漏れがおきることになります。

|ガス漏れをおこすねじ込み式詰め替えアダプタ

届いた詰め替えアダプタでのテストでは慎重にOD缶をねじ込んでいっても途中でガス漏れがおこる範囲がありました。
ガス漏れといっても直接噴出するのではなくネジの間を通って漏れるガスですから慌てず手早くガス缶の脱着を行えば実用上許容範囲ではあります。
ただ、可能ならばもっとガス漏れが少なくなるもしくはガス漏れ無く脱着が出来るようにしてみたいので検討してみることにします。

上図で器具側=詰替えアダプタですから詰め替えアダプタがピンが弁を押し開く前にOリングでシール出来る構造になっていれば、片側のOD缶を弁が開く寸前までねじ込んでから逆のOD缶をねじ込むことでガス漏れすることなく脱着出来るはずで、ガス漏れするのはOリングのシールが遅すぎるということになります。

シールが完了するタイミングに関係する原因として考えられるのは弁を押し込むピンの位置とOリングの位置なのでまずピンの位置を測ってみました。

アダプタの上の面からピンの頭までの深さです

反対側も測ってみましたら0.4mmの差がありました。
これだけばらつきがあるということはNC加工ではなく人が加工しているのでしょうか。

ちなみにこれは脱着時にガス漏れの無いガスランタンBRS-55の同じ部分で2.16mmです。

ピンの位置は深いほうが弁を押し開くタイミング遅れるのでガス漏れに対しては有利に働きます。
ただしあまりピンが奥にあると目一杯ねじ込んでも弁を開くことが出来ないという不具合の原因となります。
アダプタのピン位置はバラつきはあっても浅すぎるようには思われません。

Oリングの取り付け位置

Oリングは柔らかく取り付け位置の深さを測るのが難しかったので底の深さを測ってみました。

6.48㎜で反対側は6.58㎜でした、測り方による誤差を考えると約6.5㎜で揃っているようです。

一方、脱着時にガス漏れしないBRS-55の底は約7.5㎜と1㎜近く深くなっています。

Oリングは底にピッタリと取り付けられている訳ではありませんが底の深さだけを見るとアダプタの方が早くシールが出来るように思えます。

|使っているOリングの太さが異なる

よく見るとBRS-55のOリングの方が太いように見えたのでOリングを取り外してみました。

あきらかにBRS-55の方が太いOリングを使っています、ただ手元にあった他の機器を調べてみてもBRS-55のように太いOリングを使っているものはありませんでした。

測ってみると外径はどちらも約12㎜でBRS-55に使っているOリングの太さは約2.5㎜でした。

一方アダプタのOリングの太さは約2mmです。

Oリングが嵌る部分の形状も異なるはずですからOリングを太くすればガス漏れを無くすことが出来るとは限りませんがとりあえず外径12㎜太さ2.4㎜のOリングを注文して試して見ることにしました。

(続く)Oリングが届いたらテストして追記します

 

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