新型コロナウィルスの感染者数が公式発表の10倍以上と考えられる理由

新型コロナウィルスの影響で世界経済にも大きな影響が出ています。
日本でも渡航経験の無いバスの運転手が感染し、ネット上ではパニックに近いコメントも散見されます。

公式発表に基づく数値は(2020/1/29現在)感染者数6,057人、死者132人、回復した人110人となっています。

しかし、現地の病院の状況や諸々の状況を考えると中国当局の発表を素直に信じる気にはなれません。海外の研究機関も感染拡大シミュレーションによる患者数推定で、現時点で感染者数数万から数十万に及ぶのではないかとしているところもあります。

中国当局が東京に匹敵する人口の都市武漢全域をいきなり封鎖したことや、1000単位の病床を持つ病棟を10日で建設しようとしていることを見ると、実際は数万以上の感染者数が発生していることの方が正しいように思えます。

真の感染者数に関する情報は、科学的推定に基づくものから独断と偏見による怪しいものまで溢れていますが、現地の病床数をベースにしたものが無かったので調べて推定してみました。

推定の前提

現地のYoutuberの動画を基にして、医者数と病床数の両面で現地の病院の受け入れ能力がパンクしていることを前提にしています。

中国の病院の受け入れ態勢が日本の常識と大きくかけ離れていないとして、現地の医者数と病床数で感染者の数を見積もってみました。

武漢の病院数や病床数に関する資料はありませんでしたが、2014年度の中国全体の人口当たり病床数と医者数のレポートが見つかりました。

1. 中国の医療・介 – みずほ銀行

中国の医療サービス分野については 2009 年頃より改革が進められており、
公的医療保険制度や医療提供体制の整備が推進されてきた。
その結果、皆保険はほぼ達成し、2014 年の人口千人あたり病床数は
4.55 床(OECD 平均4.74 床)と量的な整備は大きく進展した。
しかし、医師は人口千人あたり 2.04人(同 3.22 人)、
看護職員は 2.19 人(同 9.42 人)と、依然水準は低い。
さらにこれらの医療資源は都市部のハイエンド病院(三級病院)に偏在しているため、よりレベルの高い医療を求めて三級病院に患者が集中するなど、医療提供体
制が非効率となっている。

武漢は大きな都市ですから平均以上の医療施設は存在していると考えてよいでしょう。
すると、武漢の人口を1100万として最低でも次の病床数と医者数があることになります。

病床数  1100万÷1000×4.55 ≒ 5万床
医師数  1100万÷1000×2.04≒ 2.2万人

空いているベッドが少なかったとしても、都市を封鎖するほどの緊急事態ですしSARSの時はまだ息のある患者を焼却処分したとの噂もある中国ですから患者隔離のためにも半分以上は新型肺炎に割り当てられるはずです。
病院の待合室に死んだ患者を放置したままの動画もUPされていましたので、明らかに病床が不足しているということだと思います。

新型肺炎に対応できる医師数の割合がどのくらいかを示す資料はありませんでしたが、緊急事態で専門外の医者も駆り出されているという情報もありました。

医師がパニックになるほどの数となると担当医あたり一日百人は軽く超えているでしょうから総数で100~200万人/日の患者を診察していることになり、その1割が新型肺炎に感染していると仮定すれば10~20万人/日の感染患者数がいることになります。
また、病院待合室の混雑状況を見ると病院で新型肺炎の感染者を拡大生産していることも容易に想像できます。

病床数医者数を基に算定してみると想像を超える信じがたい患者数となりますが、中国政府の対応を見ると、案外あたっているのかもしれません。

少なくとも日本では病院での感染患者の拡大再生産ということはなさそうですが、日本国内での感染拡大が心配されるところです。

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